少子高齢化

高齢者の定義

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高齢者の定義

何歳から高齢者か?

人生100年時代と言われています。

海外の研究では、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されており、誇張や比喩でもなく、本当にそういう時代がやってくるという事のようです。

しかし2020年現在、まだ世の中的には65歳を超えると高齢者と言われます。2019年の日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳だそうで、昔と比べてはるかに寿命が伸びているというのに。

誰が高齢者の年齢を決めた?

そもそも65歳以上を高齢者と決めたのは誰かというと、実は国連です。1959年に発表した報告書で国連が高齢化率の基準となる年齢を「65歳以上」と定め、以降、国際的に65歳以上を高齢者とする事が主流となりました。

ちなみにその翌年(1960年)の欧米諸国の高齢化率の平均が約10%なので、欧米基準で考えれば、人口の10%を占める高年齢の人達を「高齢者」と定義づけた、ともいえます。ちなみに1960年当時の日本人の平均寿命は67.7歳、高齢化率は5.7%、人口は9250万人でしたので、高齢者の数はおよそ527万人だった事になります。

2020年現在、日本の65歳以上の人口は3617万人、高齢化率は28.7%となり、高齢化率は世界最高となっています。

でも待って下さい。ちょっと変だと思いませんか?

65歳は高齢者か?

高齢者を65歳以上と定義づけた当初、日本の平均寿命は67.7歳でした。それが今や平均寿命が80歳を超えています。女性などは平均寿命が90歳に届く勢いです。それだけ長生きしているのに、高齢者を65歳以上と定義づける事自体がナンセンスだと思いませんか?

1960年当時の欧米の高齢化率、10%を「高齢者」と定義づけたとしたら、2020年現在、日本の高齢者の数は1250万人に落ち着きます。その年齢は、80歳以上の人口が1160万人、人口比で9.2%ですから、ほぼ80歳からが「高齢者」ということができます。

日本老年学会の提言

日本老年学会は2017年に高齢者の定義と区分について、65歳〜74歳を「准高齢者」、75歳〜89歳を「高齢者」、90歳以上を「超高齢者」として区分することを提言しています。理にかなった分け方ですね。男性の平均寿命を基準にして考えると、こちらの方がしっくりくるかもしれません。

個人的には65〜74歳は「准高齢者」という言葉を使わず、もっとアクティブなイメージの言葉を使って頂きたいと思っています。あるいは区分自体が不必要かもしれません。人って言葉一つで意識が変わりますから。

ということで、65歳は「高齢者」ではありません。老け込まず、いつまでも元気でいられるよう、少なくとも意識の上では「若者」でいましょう。

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